マスターの独り言

大阪市立桃山病院感染病棟

昭和時代に大阪市立桃山病院という病院がありました。明治コレラ流行の頃設立の桃山避病院が発祥の病院で、現在は市立感染センターになったらしいです。

昭和か平成の変わり目だった頃のこと、母から父がウイルス感染で倒れて市立病院に入院したと連絡が入りました、頑強だった父がかなり重篤状況だとのこと。その頃拠点長になった頃で早朝から深夜まで仕事漬けで、やっと数日後仕事が21時頃に終えられたので京都から車で飛ばしました。大阪は育った地なので大阪市立病院の場所は知っていました。病院に着いたので、何号室か母に問い合わせたら「大阪市立桃山病院」でした。 

地図で探して到着したら夜の22時でした。 明治時代に創立され昭和12年改築された戦前の建物といういとで蔦が絡まる廃墟ビル的外観でした。入口は閉まっていて地下駐車場の入口がありました。古い建物で地下駐車場があるのも不思議でした。暗い駐車場で止られる台数はわずかでした。鉄の扉があったので開けて中に入るとさらに真っ暗で非常用電灯を頼りに父の病室を目指しました。上階の感染病棟だと聞いていました。いくつか部屋を通り抜けました古風なエレベータに辿り付きました。父が倒れて大変だとの思いが無ければ途中で引き返していていました。内蔵のホルマリン漬けガラス容器が棚一面に並べられているホラー映画みたいな場所を通り抜けなければならなかったです(地下迄車が入れるようにした理由が分かった気がしました)。 

エレベータを降りるとやはり薄暗く、ナースステーションのようなものは見当たらず左右に病室がずっと並んでいました。父の病室を入ると横にうずくまっている父が目に入りました。顔は骨と皮の状態で身体も子供にようにベットの上で縮こまっていました。
声を掛けるも反応はなく話せる状態でなかったでした。臭うので見ると便をしていました。処置をして身体も拭きました。よくこんなことが出来るなと思いました。父は少し気が付いている気配があるものの、殆ど意識がなく何をされているか分からないようでした、その方が父の尊厳に好都合でした。そんな状況だったので何も話すせず病室を出ました。
病名は「はいけっしょう」と母から聞いて、肺気胸の病気程度だと考えていたので父の状態にはびっくりしましたが、あとから「敗血症」と知りました。 

新型コロナ感染患者は敗血症となり重症化するとのニュースを聞いて突然思い出しました。大阪市立桃山病院感染病棟へ父が入院したこと、結核は昔の小説にだけ登場する病気でなく、今も存在していいて患者を収容している感染病棟もがある事に驚いたことなど・・。  

母は肺が弱く常時酸素ボンベを引きずっていました、ある日肺の病気が原因で突然他界しました。 思い出したくない思い出で、兄弟と会うとつい思い出してしまうので会わないようしていますが、新型コロナが思い出させました・・。 

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