「溶け出したガラス箱」に収録。「溶け出したガラス箱」は木田高介、西岡たかし、斉藤哲夫の3人によるユニット名義の1970年11月に、URCレコードより発売されたスタジオプロジェクトによるアルバム。ゲストとして加藤和彦、細野晴臣、竹田和夫、上村律夫が参加している。
木田高介~参加した早川義男のジャックスが1969年解散、六文銭に一時在籍した後、編曲家となり、五つの赤い風船、フォーリーブス、かぐや姫、バンバン、山室英美子(トワ・エ・モワ)りりィなどをプロデュースや編曲した。
「出発の歌」(上條恒彦)、「神田川」(かぐや姫)、「私は泣いています」(りりィ)、「結婚するって本当ですか」(ダ・カーポ)など数々のヒット曲がある。
1975年から1980年の間ザ・ナターシャー・セブンに参加した後、ソロ活動を始めた矢先、1980年5月18日交通事故で死去した。享年31歳だった。
事故から約1ヶ月後の1980年6月29日、日比谷野外音楽堂で「木田高介・阿部晴彦追悼コンサート」が開かれ、1万人近くのファンが集まった。この日は明け方には地震があり一日中、雨模様であった。北山修(自切俳人)が泣きながら「帰って来たヨッパライ」を、オフコースは「いつもいつも」をアカペラで、吉田拓郎は「アジアの片隅で」を披露した。またかぐや姫は一日限り再結成した。
参加ミュージシャンは以下の通り:ザ・ナターシャー・セブン(高石・坂庭・城田と石川鷹彦)、オフコース(小田・鈴木・大間・清水・松尾)、かぐや姫(南・伊勢・山田)、風(伊勢・大久保)、五つの赤い風船(西岡・長野・東・藤原)、吉田拓郎、小室等、遠藤賢司、斉藤哲夫、下田逸郎、かまやつひろし、イルカ、りりィ(国吉良一+土屋昌巳)、はしだのりひこ、ダ・カーポ、山本コウタロー、五輪真弓、加川良、沢田聖子、ダウン・タウン・ファイティング・ブギウギ・バンド(坂庭の弟も出演)、金子マリとバックスバニー、チャー、スピードウェイ、スクランブル・エッグ、上条恒彦、倍賞千恵子、吉川忠英、瀬尾一三、岡本おさみ、喜多条忠。
木田の葬儀に参列した五輪真弓が木田の妻の悲嘆ぶりを目の当たりにし、それを基にして作った楽曲が彼女の代表作となる「恋人よ」であった。