◆唱歌・抒情歌1911/M45迄

故郷

大正3 作詞 高野辰之 作曲 岡野貞一

この歌を聴くと、この歌を歌うと、人々は、故郷を想い出し、それぞれの故郷の情景が浮かんでくる、日本の歌・ふるさとの歌を代表する歌である。

作詞の高野辰之の幼少時代を過ごした故郷(長野県中野市)の風景・望郷の思いを描写したと伝えられる。 兎を追った山は、大平山・小鮒を釣った川は斑川であるという。
作曲の岡野貞一は、鳥取出身で、高野とコンビを組み、小学唱歌の中の名曲を手がけた。こよなく愛し故郷の砂丘をたイメージを作曲するときには思い浮かべたであろうと、砂丘を愛した様を岡野の様子を夫人から聞いた話を「教育音楽(1988刊)」の紹介している作家の鮎川哲也がいっている。

高野辰之【たかのたつゆき】(M9/1876~S22/1947):豊田村出身の国文学者,1910年東京音楽学校(現,東京芸術大学音楽学部)教授となる。広く文献資料を収集・考証し,邦楽,歌謡,演劇の芸態とその史的研究の先駆者として未踏の分野を開拓した。1925年論文「日本歌謡史」により文学博士の学位を受け(翌年刊行),1926年から東京大学で日本演劇史を講じた。のち大正大学教授に就任。晩年は、野沢温泉村の別荘で過ごした。
小学唱歌の作詞者として著名。その代表作として、彼の幼少を過ごした信州の自然を織り込んで作詩した「故郷」「おぼろ月夜」「紅葉」「春がきた」「春の小川」 などがある。いずれも今でも皆にに親しまれている郷愁を誘う歌である。先に挙げた四曲は、平成元年NHKがおこなった「日本のうた ふるさとのうた」100選に選ばれた曲である。
また、郷里の豊田村には、「故郷」の記念碑・高野辰之記念館が、野沢温泉村には、「朧月夜」歌碑が建てられていて「おぼろ月夜の館」という名前の記念館がある。
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