敗戦から4年目、作詞・西條八十、作曲・服部良一、唄・藤山一郎・奈良光枝の「青い山脈」が全国に流れ、新生日本の若い息吹の象徴として「リンゴの歌」とともに「時代の歌」となった。
原作は石坂洋次郎が昭和22年朝日新聞に連載した「青い山脈」。 古く封建的な考えの残る地方の女学校に赴任してきた新任の女教師が、生徒間の争いの仲裁をしたことから、町の封建勢力と対決せざるをえなくなり、彼女の新しい考え方に共鳴した教師や生徒たちの協力を得ながら古い考えに立ち向かっていくという話です。古い価値観を持つ街の実力者を「戦前・戦中の日本」の象徴、それに反発する若い男女、教師たちを「戦後・新生日本」の象徴 女教師を原節子、高校生(旧制)を池部良、女生徒を若山セツコ、杉葉子などが演じました。「民主主義」「自由恋愛」をテーマにした青春小説です。
みんなで自転車でハイキングに行くシーンでこの曲が流れます。海のハイキングで、沼田先生が島崎先生に「好きだ」と愛の告白をし、和子とガンちゃんも、お互いの気持ちを確かめ合う。六助と新子が海に向かって走り、六助が新子に「好きだ」と告白の返事をします。新時代を感じさせる映画のクライマックスシーンでした。
引用・参考~佐藤利明の娯楽映画研究所
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